水圏生物環境学研究室

研究室の概要

 地球上では様々な物質が循環して地球環境を形成している.生物は炭素や窒素などの親生物元素の循環を加速しながら有機物を生産・消費し,一方で有害物質を知己関市足り分解する.人類の生存は,このような生物活動でもたらされる安定な環境と食糧供給に依存しているが,人為的な環境変化が顕在化し,生物の活動に重大な影響が現れてきた.沿岸域に典型的に見られるように,富栄養化や汚濁,赤潮や有害プランクトンの発生と広域化など,水圏環境は生物の生存にとって好ましくない方向へ変化している.環境の変化はまず水質と低湿の変化となって現れ,ついで動植物プランクトンや細菌など世代時間が短く発生量の多い生物の生体や主組成の変化として現れる.本研究室では,室内実験とフィールドワークを通じて水圏の環境特性を把握し,細菌や植物プランクトンの分類や生態,環境適応などの生物特性を解明して,その理解のもとに水圏環境の保全を図ることを目指している.

写真
1. 細胞内に共生藻を持つヤコウチュウのブルーム
2. 植物プランクトンの分布(暖色ほど現存量が多い)
3. 東シナ海における採水作業
4. ピコプランクトン自家蛍光
5~7. 有毒プランクトン

主な研究テーマ

  • 沿岸域の物質循環と環境保全の研究
  • 海洋の低次生物生産過程の研究
  • 植物プランクトンの分類と生態の研究
  • 海洋における生物地球科学的な物質循環の研究

スタッフ

教授 高橋 一生 [研究者データベース]
准教授 児玉 武稔 [研究者データベース]
助教  
准教授
(アジア生物資源環境研究センター)
岩滝 光儀 アジア生物資源環境研究センター紹介ページ

研究室ホームページ

http://fol.fs.a.u-tokyo.ac.jp